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戦国山城を歩く
明智光秀の黒井城攻め─ 陣城群訪問記 [参]
・柚津城・上三井庄城
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丹波黒井城を取り巻く陣城、支城群めぐり、三度目である。
かねてより兵庫県内の山城の所在地チェックに重宝している兵庫県立考古博物館作成の遺跡地図を頼りにして、
柚津(ゆつ)城、上三井(かみみの)庄城を攻めてきた。
柚津城跡を東方より遠望
上三井庄城跡山麓の東漸寺(右手の山上に城跡遺構)
柚津城
最初に上った柚津城は、先日登った東中城の真北に位置する城で、国土地理院の地図を見ながら登り口探しからスタート。往時はあったであろう城道はどこらへんにあったのかを推理しながら山麓をめぐるが、それらしい登り口は発見できない。となれば、谷筋から尾根筋へと登ることに決定、結局、道なき急斜面を激登った。
西方に黒井城跡を見る
柚津城跡は山頂の主郭を核として東西に曲輪を配した縄張りで、尾根筋を切る堀切も竪堀もない大味なものであった。城跡一帯は雑木が生い茂っているが、西に黒井城跡、東に三尾城を望み、多紀郡を経て京へと通じる栗柄道を南山麓に見下ろす位置を占めている。
「丹波志」によれば、柚津城は近藤丹後守の居館跡と記されていることから、三尾城の支城として機能したものが明智勢の攻撃で落城、明智方の陣城として整備されたものであろう。竹田川方面に下る南斜面に明確な切岸をもった曲輪が数段連なっているのは、栗柄道を封鎖する兵站的機能を付加するために築さかれたものと思われた。
尾根に連なる曲輪と切岸 雑木が茂った主郭 街道を隔てて東中城跡を遠望
南斜面の曲輪と切岸 東に聳える三尾城跡を遠望
柚津城から東方面にかけて櫛の歯状を呈する尾根群には、鹿場西、鹿場東、下三井庄、そして上三井庄の城砦が連立している。そして、上三井庄城が南面する山上には、八上城主波多野秀治の義弟秀香が拠ったという大路城跡が残っている。大路城は多紀郡と氷上郡を結ぶ栗柄道を扼し、上三井庄・下三井庄城はその属城として春日町域と天田郡(現福知山市)三和町域とを結ぶ脇道を押さえる機能を有していたように見える。
伝によれば、細見長門守と弥四朗親子が城主であったというが定かではない。一説には、波多野秀香が拠ったのは山上の大路城ではなく、上三井庄城ではなかったかというものもある。いずれにしろ、それらを裏付ける史料もなくそれらの伝承は不詳というしかない。
上三井庄城
南方より城跡を遠望
上三井庄城は遺跡地図を見ると東漸寺の後方にある309.3m三角点より南に伸びた尾根先に遺構が残っている。柚津城と同様に、こちらも登り口探しに苦戦する。まず谷筋から尾根に取り付こうとしたが湿気が多く道も途絶えて断念。ついで寺院後方の砂防ダムの東側に設営された獣避け柵に入口を見つけ、そこから斜面に分け入った。
見れば、最近打ち込んだと思われる杭があり、うっすらと残る道らしき踏み跡をたどりながら斜面を巻き尾根をひた登った。
やがて生い茂る羊歯に行く手を阻まれ気が萎えそうになったが、羊歯漕ぎをしながら山上の城跡へと登り着いた。無名の城登りは、
なんとも骨が折れるのである。
鬱蒼と茂った羊歯尾根を漕ぐ 城跡南端部の土塁と曲輪 曲輪より街道を見下ろす
城跡に踏み込むと、尾根側に土塁が築かれた曲輪が広がり、東方には天田郡に通じる街道が一望である。曲輪と主郭を隔てる切岸は明確で、主郭へは登り土塁状の遺構が二か所に設けられている。主郭は長方形を呈して削平は丁寧で、北端部に土塁が築かれ、西斜面に帯曲輪が巻いている。全体に小ぶりな城で、山上でなければ城館といったものである。
主郭から北尾根に踏み込んで驚いた。なんと、尾根筋は三条の堀切で厳重に遮断され、主郭側に設けられた二条の堀切の両端は竪堀として東西の尾根に落ちている。やはり、山城は堀切のあるなしで城攻めの達成感がまるで違ったものとなる。上三井庄城の三重の堀切は斜面を激登り羊歯を掻き分けた疲れを吹っ飛ばしてくれるものであった。
西南帯曲輪と主郭切岸 主郭北端部の土塁 北尾根筋を遮断する堀切
下山後、ネットで柚津城と上三井庄城の情報を検索したところ、いずれの城砦も「近畿の山城」こと天々さんが攻略済のところであった。さらに、上三井庄城は「山城賛歌」さんが詳細な縄張図をアップされていた。いつものことながら、両人の行動力とサイト更新力には驚かされた。
やはり、丹波(とくに兵庫)地域の山城攻めに際しては、「近畿の山城」「山城賛歌」のチェックがマストだなと思ったことだった。
● 登城 : 2011年12月04日
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戦場を疾駆する戦国武将の旗印には、家の紋が据えられていた。
その紋には、どのような由来があったのだろうか…!?。
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どこの家にも必ずある家紋。家紋にはいったい、
どのような意味が隠されているのでしょうか。
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人には誰でも名字があり、家には家紋が伝えられています。
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