柏山氏
三つ柏
(桓武平氏良文流) |
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柏山氏の家紋は、『柏山伊勢守系図の事』によれば、葛西氏からの御紋拝領とあり、葛西氏と同じく「三つ柏」を用いていた。また同書には、紋・旗印等について以下の言及がある。
・『南部藩参考諸家系図』
「紋三柏」「幕紋水色ニ日ノ丸、小旗ニ水色蕨ノ手ヲ用ユ」
・『吾妻むかし物語』
「柏山の幕の紋水色に三つ柏、籏の紋は水色に白蕨手、纏は水色に日の丸なり」
上記のなかで、籏の紋の「水色に白蕨手」が目を惹く。
蕨は、早春、こぶし状に巻いた新葉を出す。これを早蕨といい、摘んで食用とされる。また、根茎から蕨粉をとり、蕨餅を作る。『万葉集』に、「石ばしる垂水のうへの早蕨の 萌え出づる春となりにけるかも」とあるように、古くから春のしるしとして親しまれている植物である。
蕨は、こぶし状に巻いた形が面白いことと、春を告げるめでたさから文様として取り上げられ、やがて家紋になったと思われる。紋の形はさまざまにあるが、いずれも変化に富んで洒落たものである。
……
【埼玉県住の折居直季さんからの情報をもとに作成】
●掲載紋:石持ちに三本蕨(白く抜かれたことから白蕨とも)
■柏山氏
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応仁の乱当時の守護大名から国人層に至るまでの諸家の家紋
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