和仁氏
鶴の丸*
(古代和邇族の末裔）
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＊築嶋さまから、三池崇史監督の「おんな国衆一揆」という映画の中で、
和仁氏の家紋は【鶴の丸】で描かれていたとの情報をいただきました。
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古代和邇族の末裔といわれる。和爾・和珥・鰐などとも記されるが、肥後国のワニ氏は和仁の表記をとっている。大和国添上郡南部にいまも地名がある和邇が本拠であった。この族はのちの春日氏で、古代におおいに栄えた。孝昭天皇の皇子天足彦国押人命の裔とされ、熊本県における最古の族は阿蘇氏とこの和仁氏であった。とないえ、いつごろ鎮西に来住したのかは不明。
戦国期の天正年間に和仁親続の名がみえ、玉名郡和仁村、高地村十町村および筑後国白木村等を領し、和仁村田中城に拠っていた。
田中城（鰐城）の初見とされるのは、暦応三年（1340）十一月、大宰少弐が中村弥五郎に宛てた文中に「肥後国凶徒等楯籠同国鰐城候之由…（後略）」であるが、和仁氏については「図書亮和仁式部大輔親貞、足利義稙公征夷大将軍復時の際、九州諸将と共に防州を発して京師に相向かう永正五年（1508）本領宛行う「とあるのが初見である。
天文十九年（1550）豊後の大友義緩・義鎮父子と対立して亡命していた菊地義武が肥後支配権の回復を図り、肥後北部・筑後南部で荷担した勢力に「和仁弾正忠」の名がみられる。このとき、和仁氏は三池・大津山・東郷．大野氏らとともに、小代氏の筒ケ嶽城を攻撃したが、大友氏は二万の大軍で押し寄せ、隈本城の合戦で菊地義武を破った。義武は金峰山へ逃れ、田尻・牛島・内田氏らが味方したことから一時は大友勢を破るが、結局、舟で島原の有馬氏の許へ逃れた。
菊地氏が滅ぶと、和仁氏は大友氏に属したが、天正十二年（1584）、田尻氏が龍造寺氏を招き和仁氏の城を攻めて落城させている。しかし、同年十月頃には、小代・隈部・辺春・大津山氏らとともに和仁氏は島津氏に降り本領を回復している。
肥後国人一揆、和仁氏の滅亡
その後の秀吉による九州征伐では、辺春・大津山氏とともに城を開き道案内をして本領を安堵された和仁氏ではあったが、天正十五年、熊本の新国主として入部してきた佐々成政の検地に抵抗して隈部氏を盟主とした肥後国人一揆が起きると、これに荷担し、辺春氏を加えて籠城した。秀吉はこの事態を重視して、同十五年十二月、小早川隆景に直書を送って、今後の見せしめのために和仁・辺春の籠る城は攻め崩すか、干殺しにするか、一人も残らず殺すことを命じた。
攻城軍の大将は小早川秀包で、隆景を実質的総大将として久留米まで出陣を命じ、安国寺恵瓊を参謀として、田中城を二重の柵で囲んだ。これを迎え討ったのが、城主の和仁勘解由親実、弾正親範、親宗の三兄弟と、坂本城主辺春能登守親行ほか九百人であった。親宗の人相風体については身の丈七尺六寸もある大男で、顔は真っ赤、目は光り輝き、手足は熊のように力強く、そのうえ、動作は機敏で、その風貌から人鬼と呼ばれたと｢和仁軍談｣に記されている。
・和仁三兄弟の石像
さらに同書によれば、弾正は、松尾日向ら百五十人とともに鉄砲三十挺、弓二十張で、田中城東側の日明口を固めていたといわれ、城主親実の死後は城の北側にある宮獄に逃れたが、追っ手に追い詰められるとと両脇に敵兵をはさみ、谷底に飛び下り死んだと伝えられてる。
田中城の落城は、安国寺恵瓊が佐々成政に送った書状から、十二月五日のことで、辺春氏の内応による結果とされている。また、辺春氏に恩賞として本領の半分も与えてやりたいとしているが、辺春氏は何ら賞せられることはなかったという。
田中城跡は、昭和六十一年度から発掘調査が行われ、その成果として大規模な薬研堀（空堀）や、連棟式兵舎跡が発見されている。現在、熊本県指定史跡となり歴史公園として整備され、本丸跡には和仁三兄弟の石像が建立されている。
ところで、田中城に籠城した和仁一族はことごとく殺されたとされていますが、和仁兄弟にはもう一人あったといい、統実と伝えられる。統実は、当時立花氏に仕えていしたが、和仁姓では都合が悪いため、小野和泉守の養弟となり小野久右衛門と名を改め、難を逃れたという。
【参考資料：戦国大名城郭事典/日本の名族12槙など】
■参考略系図
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戦場を疾駆する戦国武将の旗印には、家の紋が据えられていた。
その紋には、どのような由来があったのだろうか…!?。
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どこの家にもある家紋。家紋にはいったい、
どのような意味が隠されているのでしょうか。
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