■
戦国山城を歩く
信長に謀叛、有岡城址 有岡城はJR福知山線伊丹駅の目の前にあり、織田信長に謀反を起こした荒木村重が拠った城として有名である。そもそもは、鎌倉時代末期に伊丹氏が居館を構えたことに始まり伊丹城とも呼ばれる。中世を通じて伊丹氏が城主であったが、戦国時代末期、親興の代に伊丹氏は滅亡、そのあとに荒木村重が入った。有岡城は平城ながら、伊丹段丘の高低差を利用した南北1.6キロメートル・東西800メートルに及ぶ惣構えとよばれる造りで、岸の砦・上臈塚砦・鵯塚砦が配置された要害堅固な城であった。天正六年、信長に叛旗を翻した村重が没落したのち、池田之助が城主となった。しかし、同十一年に之助が美濃の国に転じたことで廃城となった。 |